爽やかな秋晴れの日が増えて、行楽が心地よい季節になってきましたね。
「テレビで見たボルダリングに興味があるけれど、フリークライミングと比べてどんな点が難しいのかな~。」なんて応援や体験を前に、疑問に思っていませんか?
そうですよね~。クライミングにも色々な種目があり、応援するのにどんな点に注目したらよいのか、また自分も始めるのにどの種目から始めればよいのか迷いますよね。
この記事では、オリンピックで観戦、またご自身で体験しようかなと思っている方のために、クライミングの種目と特徴についてご紹介します。ぜひ参考になさってくださいね。
フリークライミングとボルダリング
実は、ボルダリングはフリークライミングの一種なんですって。
「えっ?そうなの?」「ロープを使って高い壁を登っているのが、フリークライミングで、ロープを使わないであまり高くない壁を登っているのが、ボルダリングでしょ?」
そうですよね。私も何となくそう思っていました。
それでは、クライミングの種類と特徴について、簡単に確認してみてみましょう。
人工的な道具を使う・使わない
クライミングは、登るのに人工的な道具を使う・使わないで区別できます。
使う=エイドクライミング
エイダー(Aider)という携帯縄梯子などを前進に利用。
使わない=フリークライミング
ロープ・マットなど安全確保の道具のみ利用して登り、結果人工的な道具を使用せず身一つで登ったことになる人工的な道具フリーなクライミング。
「ボルダリングは、梯子(はしご)とか使ってないな~。むしろ身一つ。」と気づかれますよね?
そうなんです。「ボルダリング」は「フリークライミング」の一種なのです。
「でも、高い壁にロープを使って登るクライミングは?」「ボルダリングと比べて、どこが難しいの?」と思いますよね。
「ボルダリング」の種別をみてみましょう。
ロープを使用する・使用しない
フリークライミングは、安全確保にロープを使用する・使用しないで区別できます。
使う=ロープクライミング
ロープを自身が着用するハーネスに結び、落下しても死傷しないよう安全確保をして登ります。
使わない=ボルダリング
落下しても致命傷を負わない4m程度の高さの壁や石を、自分の手足を使って登ります。スポーツクライミングとして、オリンピックのクライミング競技種目になっています。
なるほど。
「ロープクライミング」はロープを使用するので、ロープの技術の習得が必要そうですよね。そして、高く長い距離を登ります。
対して、「ボルダリング」ではロープ技術は必要ありませんし、登る距離は短いです。
「じゃあ、ボルダリングの方が簡単じゃない?」
確かに。習得する技術は一つ減りますよね。どうなんでしょうか。
ロープクラミングの種類も少し見てみましょう。
自身で安全確保が必要・不必要
ロープクライミングは、自身で安全確保が必要・不必要で区別できます。
必要=リードクライミング
一定間隔で支点にロープを掛けて、安全確保を行いながら登ります。
スポーツクライミングとして、オリンピックのクライミング競技種目になっています。
不必要=トップロープクライミング
ルートのトップの支点で折り返されたロープによって安全確保をした状態で、登ります。
競技種目「リードクライミング」は、ロープ技術が必要で、更に登りながら安全を確保する必要がありますね。ますます「ボルダリング」より「リードクライミング」の方が難しそうです。
でも「トップロープクライミング」なら、自分で安全確保して登る必要がないので、「リードクライミング」より楽に思えますよね。
でも実は、そうともいえないのです。次の項目をご覧ください。
登る速さを競う・競わない
トップロープクライミングは、登る速さを競う・競わないで区別できます。
競う=スピードクライミング
スポーツクライミングとして、オリンピックのクライミング競技種目になっています。
競わない=非スピードクライミング
お気づきでしょうか。
先ほど「楽だ」と思っていた「トップロープクライミング」は、登る速さを競う場合、「リードクライミング」「ボルダリング」にはない難しさがあるのです。
完登するだけではなく、速く登るための身体能力と知力、判断力が必要なんですね。
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ボルダリングは、ほかのクライミングと比べ、一手一手の動きが一番難しい!
「ボルダリング」は、ロープを使わないし登る距離が短いので、「リードクライミング」や「スピードクライミング」より簡単なのでは?
そう思いますよね。
実は、「ボルダリング」はその他のクライミング比べて、一手一手の動きが一番難しいです。
ボルダリング競技の特徴
「ボルダリング」は、高さ4メートル程度までの壁に設定された難解なコースを制限時間内に登れた数を競います。
選手は事前に練習不可。途中で落下しても再度トライできます。
指先しかかからないホールドや、両手でも抱えきれないホールドなどが設定され、制限時間内に自分の能力を考えながら登ることになります。
壁が手前に倒れこむオーバーハングになっていることが多いです。
頭と体の柔軟性も必要となってきます。
頭脳と手足を上手に使いながら驚くような姿勢で、一つ一つ課題を正確にクリアしていくところに難しさがあります。
映画でわかるボルダリングの難しさ
競技からは遠ざかりますが、「ボルダリング」の一手一手の難しさを感じられる例が、最近公開した映画「フリーソロ」にもみられましたよ。
フリークライミングの聖地、アメリカのヨセミテ、テルキャピタンにある915m 、31ピッチの難関ルート「フリーライダー」の23ピッチ目に「ボルダープロブレム」という名前のルートがあります。
「フリーライダー」をフリーソロで完登したアレックス・ホノルド氏ですが、一番の苦戦ピッチのひとつが「ボルダープロブレム」でした。
繊細かつ大胆、ミスの許されないムーブを求められるボルダリングの難しさにただただ驚嘆します。
東京オリンピックでのボルダリング競技
東京オリンピックでは、1人の選手が「ボルダリング」「リードクライミング」「スピードクライミング」の3種目を登り、その合計点で競いあう複合競技となっています。つまり、3種目すべてに強くなくてはいけないのです。
なんとまぁ、大変。素晴らしい選手の共演となるのは間違いないですね。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
「ボルダリング」は、一手一手の動きが一番難しく身体能力が問われる点が、ほかのクライミングと比べて難しいところではないでしょうか。
参考になさって、難解な課題への観戦と挑戦を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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