2020年オリンピック正式種目に選ばれた、スポーツクライミング。
世界で活躍されている日本人選手も多く、男女ともに表彰台が期待されていますよね。
確かに話題になっている今最も注目のスポーツですが、意外と基本的なルールをまだご存知でない方も多いのではないでしょうか。
ここではそんなあなたの為に、スポーツクライミングをより楽しんでいただくべく、基本の基本、競技時間や簡単なルールについてお話しします。
スポーツクライミングってどんなもの?
クライミングと聞くと、岩場を素手で登るようないわゆるフリークライミングを思い浮かべる方も多いと思います。
でも、そんなひたすら壁を登ることにルールなんてあるの?という疑問は自然とわきますよね。
今回オリンピックに採用されたスポーツクライミングという競技は、そのクライミングのスポーツ性を強調したものになります。
もちろん、ルーツとしては自然の中の岩場での冒険的な挑戦がありますが、クライミング愛好家が増えて、今の競技としてのスポーツクライミングが確立されたんです。
実は、国際規模の大会が始まってまだ30年ほどの歴史の新しいスポーツなんですよ。ご存知でしたか?
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競技としてのクライミングってどんな感じ?
クライミングと聞くと、一体何を競うのかなってまず思いますよね。
それこそ、危険で難しい岩場に向かう冒険心!なんて言われても評価のしようがありませんよね。
しかも、忍耐力や危険をかえりみない冒険心なんてはかっていたら、時間がいくらあっても終わりません(笑)
…冗談はさておき。趣味でのクライミングには時間制限はありません。
一般のボルダリングジムなどではいろんな人が同じ壁を共有して登るので、ある程度のマナーは存在しますが、「何分で登りなさい」ということはないのですね。
だからこそ、マイペースに課題に向きあえて色んな年代の方が趣味にしやすいのだと思います。
さてさて…話を競技に戻します。競技としてのクライミングはといいますと…
安心してください、競技時間はあります。
実はスポーツクライミングといっても3種類あります。
それはまず、到達した高さを競うリード種目、登り切れた課題の数(完登数)を競うボルダリング種目、最後に登り切った速さを競うスピード種目です。
スピード種目は、速さを競う種目なので制限時間という観点がないのは分かると思います。陸上競技をイメージすると分かりやすいですよね。
ちなみにスピード種目というのは10~15mの壁で、あらかじめホールドの位置が周知されている課題をいかに早く登るか、それに尽きます。
世界記録で男子選手ですと、6秒くらいで登ってしまうんです。
…すごすぎませんか!実際大会を見てみると、よくわからないうちに終わっています(笑)
それぐらいすごい身体能力です。
さて、その他の2種目はそれぞれ制限時間があります。少し整理してみましょう。
リード種目
一般的な大会では予選では2本、準決勝と決勝では1本の課題にそれぞれ6分間の制限時間があります。
リードはその時間でどこまで高く登れたかを競うのですが、実は1回しかトライすることが出来ません。
途中で落ちてしまったらそこで終了なので、6分をフルに使える場合もそうでない場合もあるとは思います。
それでも、リード種目では準決勝には26名、決勝には8名が進出出来るので、準決勝だけでも2.5時間はゆうに超えてしまうんですね。
まさしく、壁との1本真剣勝負を固唾をのんで見守る、というような武道を見るような観戦の楽しみ方が出来そうです。
ボルダリング種目
一般的な大会では予選と準決勝は各課題5分間、決勝は4分間の制限時間があります。
ボルダリングは、この制限時間で何回でもトライしてOKです。
予選と準決勝の5分間には課題を登る前にコースを見て手順などを予測する、オブザベーションも含まれていますが、決勝は制限時間とは別に、事前に2分間のオブザベーションを行うことが出来ます。
この制限時間が来てしまうと、ほんのあと少し、というところでもトライを中断しないといけません。ここが競技たるところ。
…きっと悔しいなんてものではないでしょうね。
「あと少しだったのに」ってホントに自分に腹が立つ。あ、それは私の趣味の話でした、失礼しました。
クライミングは競い合う選手はいますが、登っている間は壁との勝負になりますので、ここまでお話しして来たような制限時間や簡単なルールが分かるだけでも、楽しめちゃいそうですね。
もう少しだけ知りたい!オリンピックでの採用種目は?
最後にここまでお話ししたのだから、もう少しあなたにお伝えしたい事があります。
スポーツクライミングの3種目は、2020年のオリンピックではそれぞれにメダルが用意されているわけではないのです…
え!こんなにひとつひとつがハードそうなのに?
ええ、そうなんですよ、私もえ?って思いました。
オリンピックで採用されたクライミング競技は、この3種目の各順位の掛け算で順位が決まるというコンバインドという種目なのです。
…これって究極の種目ですよね。いわばトライアスロンのような、そんな競技なのです。
種目ごとに得手不得手はあると思いますが、そんな各選手の特色なども観戦しているうちに楽しめるようになるのではないでしょうか。
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まとめ
いかがでしょうか。
今回の記事で、あなたのクライミング観戦への興味が掻き立てられたら幸いです。
是非、ご参考になさってください。
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